2010までの ユニフェムニュース

   
10.07.02 ジェンダー4機関を統合、新組織「UN Women」創設へ 
10.05.21 第54回国連女性の地位委員会(CSW)報告 
09.03.02 第53回国連婦人の地位委員会(CSW)報告
08.06.05 ユニフェム新事務局長の就任
08.06.05 ジョアン・サンドラー事務局長代理、
フローレンス・ブテガ アフリカ担当が来日
08.06.05 ユニフェム親善大使/ニコール・キッドマン
「女性への暴力に反対の声を上げよう」
:SAY NOキャンペーンにアクセスの呼びかけ
08.06.05 エイボン・プロダクツがユニフェムとパートナーシップを結ぶことを発表
   
   

 



ジェンダー4機関を統合、新組織「UN Women」創設へ! 
10.07.02

ジェンダー4機関を統合する決議がされる!
今回のCSW 54の会合で、7つの決議がされ、その1つにUNIFEMOSAGIジェンダー問題担当事務総長特別顧問)、DAW(経済社会局女性の地位向上部)、INSTRAW (国際婦人調査訓練研修所)の4機関を統合する決議がなされた。女性の地位向上に活動してきた4つの機関がひとつになり、効果的な動きをすることとなる。

新組織「UN Women」創設!
7月2日午後、国連総会で上記の4機関を統合し、UN Womenを設立することを全員一致で可決した。2011年1月1日からユニフェム国内委員会はUN Women国内委員会と生まれかわる。
イネス・アルベルティ事務局長は、「今日は終わりではなく、新たな始まりを画する日です。ユニフェムがこれまで支援してきたような努力は継続されながら、新しい機構に一体化していくことになります。その機構は、もっと強固で、一貫性があり、より良い地位と資力を備えたものとなるでしょう」と歓びのメッセージを送った。

 

新たな始まりの日 
 --- ユニフェムを含む4機構を統合したUN Womenの設立を迎えて ----
2010年7月2日 ユニフェム事務局長 イネス・アルベルティ


今日は歴史的な日です。今日の午後、国連総会は、ジェンダー平等とエンパワーメントを目指す国連機構、UN Womenを設立することを満場一致で可決しました。世界の女性と女児の権利の促進を標榜する強力な国連組織の創設は、長年にわたって私たちが提唱してきた目標でありました。皆様も私とともにこの歴史的な達成を祝い、喜んでくださるものと信じています。
ご承知のように、UN Womenはユニフェムと、ジェンダー問題に取り組んでいる既存の3つの姉妹組織__女性向上部(DAW)、国連ジェンダー問題特別顧問事務所(OSAGI),国際女性調査訓練研修所(INSTRAW)を統合してできたものです。長年にわたり、従来認識の薄かった女性の権利問題__たとえば、女性に対する暴力の根絶、女性の政治参画の拡大、平和と安全構築の面で女性のリーダーシップの優先化__に対する強力な公共政策による対応を生み出すために、私たちは、国々や地域の、そしてグローバルなパートナーと効果をあげるべく努力を続けてきました。
同時にジェンダー平等への取り組みを実行する各国への支援努力の面で、私たちは重大な課題にも直面してきました。それば、資金が不足がちなためでもあり、ジェンダー平等支援に対する国連の対応を導く単一の主導体がなかったためでもありました。このために、私たちは国連加盟国や女性の権利を提唱する組織と心を一つにして、ジェンダー平等の進展を強力に支えられるような国連システムの強化を求めてきたのでした。
今日は、終わりではなく、新たな始まりを画する日です。ユニフェムがこれまで支援してきたような活動は継続されながら、新しい機構に統合されていくことになります。その機構は4つの構成組織の部分をあわせたものより、もっと強固で、一貫性があり、より良い地位と資力を備えたものとなりましょう。皆様方全員がこぞって、引き続き私たちとともにこの心ときめく旅路をたどってくださるものと期待しています。ユニフェム国内委員会は、これまでずっと強力なパートナーとして、提唱活動、広報、募金活動を支えてくださいましたし、皆様方の引き続いてのご支援は、UN Womenにとっても重要なものであり、貴重なものとなりましょう。2011年1月1日を持って、ユニフェム国内委員会はUN Women国内委員会と名称が変わる予定です。
UN Womenは、2011年1月1日より、完全な機能を開始することになります。それまで、私たちは、この新しい機構の一部として十分に機能し続けていくことを知っておいていただくことが重要です。ユニフェムとの間で交わされた承認協定は、パートナーシップに関わるものであれ、プログラムや募金に関するものであれ、2011年1月1日以後、UN Womenに移管され、履行されることになります。
過去数十年の間、女性の権利とジェンダー平等の課題を前進させる上で、多くのことが達成されましたが、まだまだなすべきことは多々あります。世界中の女性と女児のために、私たちがより強力に努力をひとつにすることができるとわかったいま、この機を、そしてこの弾みを捉えて、エネルギーと熱意を新たに取り組んでいきましょう。




第54回国連女性の地位委員会(CSW)報告 
10.05.21
  2010年3月1日~12日まで、ニューヨークの国連本部で第54回国連女性の地位委員会(CSW)が開催された。
2010・2014年の作業プログラムにしたがって、同委員会では、1995年の第4回世界女性会議で採択された北京宣言・行動綱領の実施状況の検証を行っている。各地域の検証プロセスから出された報告が委員会に寄せられている。とりわけ、経験と良好な慣行例を共有し合い、引き続き障害の克服と新たな課題に主眼が置かれている。また、北京行動綱領の実施がミレニアム開発目標の完全達成に如何に貢献するかという点にも、焦点が向けられる。
3月2日に全員一致で採択された宣言で、CSWへの代表たちは北京宣言と行動綱領の原則を再確認し、この重要な文書の完全実施を確実にするためのさらなる行動を加速化させるために開かれる国連総会ハイレベル会議にジェンダーの視点を組み入れる必要性を強調している。さらに、北京宣言・行動綱領の完全かつ有効な実施こそが、ミレニアム宣言に含まれている目標を始め、国際的に合意されている開発目標を達成するうえで、欠かせないことも述べられている。CSWの特別セッションについてはユニフェムのウエブサイトに掲載されている。

<ユニフェム関連>
★女性・女児に対する暴力撲滅のためのグローバルネット情報センターを開設。
3月4日、ユニフェムは、女性・女児に対する暴力撲滅のためのグローバルネット情報センターを開設した。このワンストップ・センターは、世界中で様々な方策や計画の実効的企画・実行・監視・評価をしている人々の助けになるであろう。女性運動、民間組織、政府、国連機関、その他様々な団体から発生した先導的取り組みを世界中から集め、そこから得られた教訓や推奨できる方法等を、インターネット・サイトに集約する。集約されたデータベースは、英語・フランス語・スペイン語で検索、入手することができる。





■第53回国連婦人の地位委員会(CSW)報告  

09.03.02

 

2009年3月2日~13日までニューヨークで第53回「国連婦人の地位委員会(CSW)」が開催され、日本政府からは目黒依子代表はじめ関係省も含め16人の出席があった。
ユニフェム日本国内委員会は、2008年に経済社会理事会諮問的地位(ECOSOC)の資格を得て正式にCSWに参加できるNGOとして、吉川真由美理事が出席した。今回の優先テーマである「HIV/エイズのケアを含む女性と男性との間の平等な責任の共有」の議論とユニフェム関連会議の報告があった。委員会は3月13日、HIV/エイズの背景にある介護問題への取り組みとHIV/エイズ疾患の女性化の増加問題、女性への感染しやすさを軽減させるための政策の見直しの必要性を認識することを合意結論とした決議を採択した。

<ユニフェム関連会議>
★3月4日ユニフェム本部で、12ヵ国が参加した「ユニフェム国内委員会会合」があり、オー ストラリア国内委員会が議長を務め様々な意見交換がされた。
イネス・アルベルディ事務局長は、ユニフェムの17番目の国内委員会となったハンガリー 国内委員会に歓迎の意を表した後、昨年、世界的な反響があった「SAY NOキャンペーン」 への各国の協力に対して謝辞を述べ、また「ユニフェムが国連機関に代わって運営している “女性に対する暴力撤廃基金”は2015年までに1億ドルの寄付が達成されることを目標 としている。この目標の達成に向けては各国の国内委員会のさらなる協力を!」と挨拶した。

★ユニフェム主催のシンポジウム(3月5日=ECOSOC 会議場)
テーマ
「Afghan Women Speak:Eight Years Later,Challenges and Hopes」
スーザン・E・ライスアメリカ国連代表、ザーヒルアフガニスタン国連代表が出席し、ユニ フェム本部のジョアン・サンドラーさんがモデレーターを務めて開催された。2人のアフガ ニスタン女性から、アフガニスタンにおける女性の現状や複雑な政治情勢の状況下にある理 念と実践のギャップなどが報告された。


★会期中ユニフェムは多数のサイド・イベントを主催・共催した。

優先テーマに沿ったタウンホール・ミーティングでは、パネリストや聴衆から介護者の役割 の認識、是認、支援の必要性が強調された。特に技能研修、住宅手当、所得支援、介護者を 職業として専門化・合法化することや家庭、学校、宗教施設、メディア等への男性の積極的 参加を強化することなどが訴えられた。

第54回CSW テーマは

ミレニアム開発目標の完全実現に向けて
『北京宣言の達成度、北京行動綱領の実施状況とジェンダーの視点形成に果たす役割の評価』  と決まった。

 

 



■ユニフェム新事務局長の就任         
08.06.05
 昨年9月、13年間に亘り国連ユニフェム事務局長を務めたノエリーン・ヘイザーさんが、国連ESCAP(アジア太平洋経済社会理事会)事務局長として転任。以来、空席となっていたが2008年4月8日ユニフェム新事務局長にスペイン出身のイネス・アルベルディ(Inez Arberdi)さんが任命され、6月に就任された。イネスさんは、前職がマドリード大学社会学教授で、1993年より政治社会学、ジェンダーの社会学を教えておられた。2003年~2007年まではマドリード議会議員を務め、EC(欧州議会)の雇用均等部会の専門家として「女性のための仕事・家庭・職業選択問題ネットワーク」担当やアメリカ開発銀行の途上国女性問題担当、INSTRAW(国際婦人調査訓練研修所)理事を歴任。

イネス新事務局長は
「大きな希望を持って着任し、出来る限りの貢献を決意しています。女性の権利とジェンダー平等のために取り組む中で、ユニフェムはいつも私の最大のよりどころでした。ユニフェムの活動の先頭に立って、あらゆる努力を惜しまないつもりです。」と決意を述べている。

歴代の事務局長
初 代:マーガレット・スナイダー(アメリカ出身=1978~1989) 
第2代:シャロン・ケイプリング・アラキジャ
(カナダ出身=1989~1994)
第3代:ノエリーン・ヘイザー(シンガポール出身=1994~2007)






■ジョアン・サンドラー事務局長代理、
フローレンス・ブテガ アフリカ担当が来日
 「第4回アフリカ開発会議(TICAD Ⅳ)」が2008年5月28日~5月30日まで横浜市で開催された。
サイドイベントとして27日、国際シンポジウム「アフリカの開発と女子教育」が開かれユニフェム本部からジョアン・サンドラーさんとフローレンス・ブテガさんが来日、同日歓迎昼食会が持たれた。

 


ユニフェム事務局長代理
ジョアン・サンドラーさん(左から2番目)
ユニフェムアフリカ担当 フローレンス・ブテガさん (右端)


■ユニフェム親善大使/ニコール・キッドマン
「女性への暴力に反対の声を上げよう」
:SAY NOキャンペーンにアクセスの呼びかけ

世界中の女性の3人に1人が、一生のうちに虐待や暴力を受けている可能性があり、これは恐るべき人権侵害です。しかし私たちは、この事実を終らせることができるのです。
私は国連女性開発基金(ユニフェム)の親善大使として皆さんに、ユニフェムのホームページで「女性への暴力に反対の声を上げよう」:SAY NO ! にアクセスしてほしいのです。
世界中の人々がこの運動に参加すれば各国政府に“女性への暴力をなくすことを優先課題にしなければならない”という強いメッセージを送ることになります。何十万人、何百万人の人々に行動を起こして欲しいのです。女性への暴力を防ぎ、被害者を守り、支援を提供できる体制づくりに皆さんの力を貸してください。お友達、ご家族、職場の人たちにも署名を勧めていただきたいのです。

あなたの署名をしていただくためのアドレスは、
http://www.saynotoviolence.org/ (日本語表記ではありません。)

「ノーと言おう-UNiTE(ノーと言おう-女性に対する暴力根絶のために団結しよう」のウエブサイトに寄せられた行動記録、18万件を超える

 2010年3月2日の国連女性の地位委員会(CSW)分科会で、ユニフェムは「ノーと言おう-UNiTE」キャンペーンによる女性に対する暴力根絶に向けた行動が183,132件に達したことを公表した。この数字は、国際女性デーまでに10万件以上の行動実現をめざした、同キャンペーンの当初目標をはるかに超えるものである。2009年11月に開始され、国連事務総長が提唱した「女性に対する暴力撲滅のために団結しよう」キャンペーンに直結する貢献をしている。



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■エイボン・プロダクツがユニフェムと
パートナーシップを結ぶことを発表

 エイボンプロダクツは、国連女性開発基金(ユニフェム)と女性のエンパワーメントを促進し、女性に対する暴力を終らせるためのパートナーシップを結び、全世界で販売する「ウイメンズ エンパワーメント ブレスレット」の販売収益を、ユニフェムが運営する「女性に対する暴力撤廃基金」に100万ドル(1億円)寄付すると発表した。また「エイボン エンパワーメント基金」を設立し、ユニフェムとの新しいパートナーシップの一翼として、全世界の女性に対する暴力の蔓延を防ぎ、減らすための法律や政策、政府計画の施行に向けた重要な取り組みに役立てられることになった。